「上時国(かみときくに)家(石川県 輪島市)」、「珠洲(すず)製塩(石川県 珠洲市)」などの紹介です。 本年(’18年)の8月に2泊3日のツアーで「北陸・能登半島」へ旅行で訪れました。
前回の「白米(しろよね)の千枚田(石川県 輪島市) 北陸・能登半島旅行-5」からの続きとなります。
「庄屋の館」での昼食を終え、次の訪問地である「上時国(かみときくに)家(石川県 輪島市」に向かいました。
「上時国家」は、祖を平時忠(平清盛義弟で大納言)とする800年続く旧家で、能登配流となった時忠が現在の珠洲市大谷に到着し移り住んだと言われています。
時忠の子、時国が近隣の村々300石を統治し、江戸時代には天領の大庄屋を務め、苗字帯刀を許され、現在も第25代当主がこの屋敷を守っておられるとのことです。



重要文化財の主家は、近世木造民家では最大級、高さ18メートルの茅葺き大屋根が巨木の松の間に立っています。
約180年前に建造され、完成までに28年を要したそうです。


一番高いところは地上から18mあり、4~5階建ての建物を木と茅(かや)で作ったことになります。


襖に連なる平家定紋「丸に揚羽蝶(まるにあげはちょう)」も見所の1つです。


欄間は両面彫りとなっていて、表裏で柄が異なっていました。


鎌倉様式庭園も国指定名勝です。



建坪はおよそ189坪あるとの事です。


「上時国家」をあとにして、「珠洲(すず)製塩(石川県 珠洲市)」に訪れました。


日本では数少ない製塩法である「揚浜式製塩」を用いた塩づくりとなります。


「揚浜式製塩」は次のようになります。先ず、海水をまきます


その後、天日で乾いた砂を集め、4枚の板で囲った「たれ舟」に入れます。
塩分濃度の高い海水(かん水)を集め、大釡で水分を蒸発させ、さらに濃縮していきます
そして、ろ過タンクを通して、余分なものを取り除き、さらに平釜で時間をかけて水分を蒸発させ、結晶化した塩を釜上げし、余分なにがりを抜き、自然乾燥させて塩が完成することになります。


塩の販売もされていたのでお土産に買って帰りました。


「珠洲製塩」をあとにして「旧清水保育所(石川県 珠洲市)」に向かいました。


元々は保育所の建物となりますが、この中にはベルリン在住の現代美術家、塩田 千春(しおた ちはる)さんの「時を運ぶ船」と言う作品が展示されていました。
塩田での作業に用いられた古い木舟を中心に、毛細血管を思わせる赤い毛糸を室内に張り巡らせ、戦時中の苦難を乗り越え、外浦での塩づくりを継承した血脈を象徴しているとの事です。
「奥能登国際芸術祭2017」と言うのが開催されたそうですが、その時、市内に点在する39組のアーティストの作品の中でも非常に人気の高かった作品との事で、「奥能登国際芸術祭2017」終了後も保存されていることになります。


「旧清水保育所」で「時を運ぶ船」を見学したあと、「禄剛埼(ろっこうさき)灯台(石川県 珠洲(すず)市」に向かいました。

本年(’18年)8月末に訪れた「北陸・能登半島旅行記」は数回に渡り紹介させて頂きますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。